ありがとうって思うことを一日3つ言ってみて

スウェーデン留学記 https://www.bth.se/eng/msls/

「どのみち大好きだし」

f:id:vnmiyuki:20191227180535j:image

プログラム後半での大きな気づきのひとつに「課題が期日に間に合わなくても生きていていい」というのがあった。私は生徒の頃も学生の頃も教員をしていた頃も、できませんでしたって言うのがイヤで、なんとしてでも締め切りに間に合わせてきた。といっても余裕はなくて、夜中までかかったことも早起きしたことも、直前に印刷したこともあったけれど。

 

3月上旬、修論中締めと、リーダーシップのコースの大きな提出物が重なった。なんとかしようと試みたけれど、どうにもならなかった。どちらも誠実に向き合いたい課題で、間に合わせるためだけに終わらせようとは思えなかった。体力的に無理をして、チームワークに支障がでるのも避けたかった。そこで、個人の提出物のほうは締め切り後に出すことにして、修論を優先しようと決めた。無念に感じて、ものすごくモヤモヤした。頑張っていたのに終わらなかったから。今までそんなことなかったから。

 

次の日の朝のミーティングで、そのことを修論チームに話した。「出さなくても生きてていいみたい」と言ったら、「それはとんでもない責任感だ」と驚かれた。続けて、自分の修論の分担も終わっていないことを伝えて謝った。

 

「いいんだよ。どのみち君のこと大好きだし」

 

笑顔でもなく、慰めているわけでもない。そんなの当たり前じゃん、何を心配しているのという調子で言われたので、こちらもなんだかあっそうなんだという感じになったのが、ずっと忘れられない。私がしたこと(というかしなかったこと)と、私が私であることを、分けて考えてもいいってことかと思えた瞬間だった。そして、自分に対して心からそう思えることで、他の人に対する見方もきっと変わるだろう。私は、そっちに行きたい。やさしいほうに。

 

*ちなみにI love you.は、お友達に「大好き!」って言う感じで気楽に使われていた。