ありがとうって思うことを一日3つ言ってみて

スウェーデン留学記 https://www.bth.se/eng/msls/

春を探そう

授業もほとんどなくなって修論漬けだった4月。この頃には私たちは9時5時で誰かの家に集まり、休憩も一緒にとり、個人作業も時間割の通りにするというリズムをつかんでいた。そういうふうにしているチームは稀だったけれど、成果をあげつつ自分たちも快適でいるためには、私たちにとって一番いい形だった。実際、いっぱいいっぱいになってルーティーンが崩れたとき、きっちり行き詰まりかけた。このプロセスから学んだことはとても大きい。

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最終的に毎日のように缶詰になって作業した家には、海に面した大きな庭があって、私たちはとても恵まれていた。

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3人でミーティングのホスト、ハーベスター(記録を取る人)、タイムキーパーを持ち回りしていた。ホストに当たった人は、チェックイン・チェックアウト(今の気分の共有)の質問を考えてきたり、休憩時間にみんなでできるちょっとしたアクティビティ(歌、ダンス、瞑想、運動など)を用意したり、おやつを持ってきたりした。

 

私がホストをしたある日、休憩時間に「春を探そう」とお誘いした。春だなぁと感じるものについて、ひとりひとつずつ話す。とてもいい時間だった。誰がなにをいったか忘れてしまったので、今思うことを書いてみる。まず、地面に小さな小さな花が咲き始める。例えばこの写真は、芝生に薄水色の花が咲いているのだけれど見えるかしら。
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あれ、昨日はこんなところに咲いてなかったよね?!と驚く。スノードロップなんかはわかりやすいけど。
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続いて、地面に大きめの花が咲く。
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樹にちっちゃい花が咲いて

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樹に大きな花が咲く。あと、鳥の歌が上手くなる。他の季節に比べてずっと魅力的。
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という印象だった。一年スウェーデンに暮らしてよかったのは、四季を一周できたことで、春の待ち遠しさ、太陽のありがたさがわかったこと。暗い・寒い・天気が悪いの三拍子揃った冬のあと、ゆっくりゆっくり訪れる春の美しさを味わえたのは本当によかった。いのちが目覚めて芽吹く季節だとこれほど実感できたのは、冬が長く厳しいのに加えて、土や森がどこにでもあって、鳥もたくさんいる街だったからだと思う。